点群
私が昨年度担当した工事で、ドローン(UAV)を使った写真測量にチャレンジしたのですが、これまで説明してきた通りいろいろと準備や申請で知識が無いとなかなか難しい部分もありますが、スキルアップを図ったり、仕事に活かしたりと、とても面白い分野です。
建設業界ではICT(Information Communication Technology)いわゆる情報通信技術を使って工事を施工するようになってきました。
3D-Modelingを行い、そのデータを使って重機がオートで作業したり、遠隔操作で重機を操作したりと、技術の発展が凄いスピードで進んでいます。
その中でドローン(UAV)を使った写真測量は、今までの写真測量よりはるかに安価で精度も高く、飛行ルールをきちんと守り操縦技術を磨けば、建設業界だけではなくいろんな分野で活躍できそうな面白さがあります。
このブログで少しでも皆さんの参考になればと思い、これからチャレンジする事も、私が面白いと思った技術も、どんどん紹介していきたいと思います。
今日紹介するのはSfMについて
SfMとは
SfM(Structure from Motion)とは、ドローンによる空撮写真から三次元点群データを得る自動作成手法のことで、原理的には、計測対象を様々な位置/角度から撮影した画像を大量に用意し、写真同士の対応関係を(ソフトウェア)解析することで、計測対象物の三次元点群データを獲得するというもの。尚、得られたデータは用途に応じて、オルソ画像やTINデータに加工できるとされる。
一般的に、ソフトには特徴があり、同じ対象を測量しても精度が異なるため、必要に応じて使い分けるとされ、SfM(Structure from Motion)においても高精度のデータを得るにはノウハウも必要とされる。ちなみに、誤差の少ない三次元点群データを得るためには、なるべく対象が重複するように撮影するとされ、隣接するコースの空中写真との重複度(サイドラップ)、同一の撮影コースで隣り合う空中写真の重複度(オーバーラップ率)と呼ばれ、面積比で表すのが一般的とされる。
写真測量に使うSfMソフトも私が知る限り数種類あって、どれも特徴があって面白いです。
無料トライアルもあるので、試してみる価値ありです。
私が昨年度担当した工事で使ったSfMソフトは2種類。
PIX4DとTerraMapperです。
PIX4Dはスイスのメーカーが作っているソフトで、TerraMapperは国産です。
PIX4D
https://www.pix4d.com/jp/product/pix4dmapper-photogrammetry-software/
TerraMapper
https://mapper.terra-drone.net/
どちらのソフトも使いやすく、面白いです。
2つのソフトで作成した点群を比較してみました。
PIX4D-Mapperで解析した3D点群がこちらです。
写真撮影枚数はオーバーラップ率90%サイドラップ率70%カメラアングル90度(真下)320枚・同じルート同じラップ率でカメラアングル70度330枚。
地上型レーザースキャナーよりも鮮明で、点群も濃くとても良いデータだと思います。
ちなみにターゲット(標定点)を置いて撮影しましたが、PIX4D-Mapperでは位置補正をしていません。
写真に記録されているGPSデータで写真を重ね合わせ解析処理しています。
TerraMapperで解析した3D点群がこちらです。
写真撮影枚数はオーバーラップ率90%サイドラップ率70%カメラアングル90度(真下)320枚・同じルート同じラップ率でカメラアングル70度330枚。
ターゲット(標定点)を置いて撮影し、位置補正をしました。
基準点座標と標高で補正しています。
PIX4Dより少し濃い3D点群データが出来ました。
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