準備が大切
仕事をするうえでも、他の何か行動を起こすときにも、準備がとても重要で、これを怠ると失敗することがとても多いように思う。
当たり前に聞こえるかもしれないし、今更何言ってんの?って思うかもしれないが、最近業界未経験の後輩の指導をしていて痛感したことがあったんです。
私はこの業界で長く仕事をしていて、いろんな条件の現場を数多く経験してきた。
北海道では比較的早い時期にICT施工を経験し、ドローンによる写真測量も数多くこなしてきた。
まだそれほどICT施工が確立されていなかった時から携わったおかげで、今じゃICT施工をサポートする会社から「手伝って欲しい」「教えて欲しい」などの連絡が来るようにまでなった。
私は最先端の技術をもっと学びたくて転職を決意して、今の会社に運良く拾ってもらったのだが、同じ時期に業界未経験で入社した後輩君の前職は精密機械を作る会社で、限界を感じ転職を考えていた時に、友人から土木業界の事を聞き、やってみたいと思って面接を受けたら、やる気を買われて内定したみたい。
私は入社当初は工事部で土木工事の現場代理人をやっていたのですが、担当した工事でそれまで会社で経験の無かったICT施工をいとも簡単にやってしまったおかげで、技術を認められ入社2年目早々に昇進して部署が変わった。
部署は変わったが、工事が発注されれば現場代理人として工事を担当するし、同時に最先端の施工技術を推進するために、沢山の情報を収集しながら遅れを取らないように勉強する毎日です。
後輩君はとても素直で真っすぐないい奴でして、わからないなりに頑張っている姿を近くで見ていて、部署は違うけれど何とかしてあげたいと思っていた時に、私の上司から教えてやって欲しいとの依頼があって土木のノウハウを教えることになったんです。
ここで失敗・・・。
後輩君に2年仕事をしてきて興味のあるものは何か聞いたところ、3DCADに興味があるとのことだったので、早速教えることとなったのだが、測量の知識も経験も土木の基本的な知識も経験も無い後輩君にとって、図面を見せてもさっぱり何のことやらわからない。
図面から座標を拾って、路線を組んで、縦横断を入力し、同じ変化点を結んで3Dにする。
構造物の場合は図面から寸法を拾って面を作るか、図面から面を拾ったら、その面を厚み分押し出すかスイープすると3Dができる。
簡単に説明するとこんな感じなのだが、言葉1つ1つが何を言ってるのかわからないらしい。
そりゃそうだわな。
業界未経験で図面を見てもさっぱりなので、測量と土木の基本的な知識から少しずつ教えないと、いきなりCADをいじれるわけないよなぁ・・・。
私は今まで何人もの後輩たちを育ててきたのだが、みんな経験者で、ある程度の知識と経験があったから、少しのアドバイスで良かったのだが、後輩君については教える前に何に興味があるかを聞いたまでは良かったのだが、興味のあることに対し最低限必要な知識を教えるところから始めないと、何をやっているのかもわからないよね・・・。
昔から段取り八分ってよく言うじゃん。
立派な技術者に育てるにも準備が重要です。
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