コンクリートは生き物~part.3~

品質の良いコンクリートを造るうえで一番重要と言っても過言ではない養生。

養生はコンクリートの性質を理解していないとダメで、打設の終わったコンクリートは、水和反応により十分に強度を発現し、所要の耐久性、水密性、鋼材保護性能等の品質を確保し、有害なひび割れを生じないようにするために、一定期間湿潤状態に保ち、有害な作用の影響を受けないようにしなければいけません。

コンクリート養生には、水分を与える、水分が逸散するのを防ぐ、適切な温度を保つ、外部からの力に耐えることが出来る強度を得るまで、振動や衝撃、荷重などの有害な作用から保護することが求められます。

コンクリートの養生方法はいろんな種類があり、それぞれ乾燥防止、保温、温度ひび割れの防止、強度発現促進等と目的が異なりますので、構造物の種類や施工条件、立地、気温・湿度、周りの環境などの状況に応じて適切な養生を行うことが重要です。

一般的な養生方法について説明します。

湿潤養生

湿潤養生の目的は乾燥を防止することです。打設後のコンクリートに水分を供給して強度の発現を促します。

コンクリートの表面が急速に乾燥すると、コンクリートの内部から水が引き出され、十分な水和反応が得られなくなります。また、乾燥は表面のひび割れの原因にもなります。

コンクリート打設後は、十分な水分を与え、直射日光や風による水分の逸散を防ぐ湿潤養生が必要となります。

それでは一般的な養生方法について説明します。

湿潤養生の種類

  • 水中養生 - 標準養生ともいう。コンクリートの強度試験用供試体のテストピースを、20±3℃に保った水中、または湿度100%に近い湿潤状態で行う方法。空気中で養生するよりも温度変化が小さく、精度が高い。
  • 散水養生 - コンクリート表面に散水を行う。気象条件によって乾燥の度合いが変わるため、効果がムラになりやすい。
  • 湿布養生 - 十分に散水後、コンクリート表面に密着するようシートやマット等で覆い、水分の蒸発を防ぐ。状況に応じて1日1回以上散水する。散水が不足すると、かえって覆いがコンクリートの水分を吸収するので注意する。

上記の3つが一般的に多く行われている湿潤養生です。

これには日平均気温とセメントの種類によって、湿潤養生期間が定められており、この期間はコンクリートを湿潤状態に保つことが規定されています。

この他にたま~に見かけるのが保水養生です。

保水養生

  • 膜養生 - コンクリートの表面仕上げ後、出来るだけ早く皮膜養生剤を散布または塗布し、水分の蒸発を防ぐ。初期の乾燥防止には有効だが気温が高いと養生効果が減退する。
  • シート養生 - コンクリート表面を不透水性シートで覆う。養生水が得られない場合や、養生作業の効率を上げる場合に用いる。シート継ぎ目を重ね合わせて隙間を無くし、風に飛ばさないないよう注意する。気温が高いと養生効果が減退する。

あと北海道の冬期によく使う養生方法はこちらです。

給熱(加熱)養生

  • 給熱養生 - 構造物の周囲を全部シート類で覆う。加熱して構造物の回りの気温を所定の温度に保ち、その中で施工する。

良いコンクリートを造るために養生をするんだけど、外気温を気にしながら、湿潤状態を保つために養生マットを敷いて散水して、脱型前は型枠も濡らしてと、手のかかる子供みたいな感覚なのかな?

先輩はこの養生が一番重要なのを知っていて、可愛いペットを育てるように生き物を扱うように、丁寧に手間暇かけないと良いコンクリートになってくれないという事を私に伝えたくて、バカな私でも理解できるように「コンクリートは生き物だから丁寧に扱えよ!」と言ったのである。

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