コンクリートって面白い

いろいろ勉強しているととても面白いコンクリート。

この間、現場でコンクリートを打設している時に、後輩に質問したんです。

私:「コンクリートってなんでバイブレーターかけるの?」

後輩:「空気を抜く為っす!」

私:「そしたら何で品質管理試験で空気量を計るの?」

後輩:「・・・わかりません・・・」

まだ若かったころ私も同じ答え方を先輩にしたなぁと思わず笑ってしまった。

基本的にコンクリート打設時にバイブレーターをかけるのは「締固め」のためです。

コンクリートは「水・セメント・骨材・空気」を練り混ぜて作られており、空気がある一定の量を含んでいないと強度と耐久性が悪くなってしまいます。

JISで定められた一般的な空気量は4.5%±1.5%で、コンクリートに含まれる空気は2種類あります。

エントラップトエア~比較的大きく、いびつな形の気泡の事で、自然と混入する気泡の事。

エントレインドエア~微細で、互いに独立した気泡。AE剤という薬品を使って生成する。

コンクリート内部に気泡があると言う事は、気泡の量だけ内部に空洞があると言う事で、空気量が1%増えると強度は5%程度低くなるとされています。

ではなぜ空気がコンクリートに必要なのか?

強度にとっては良くない空気ですが、耐久性にとっては良い働きをするから必要なんです。

凍結融解に対する抵抗性と水密性の向上が大きな利点で、コンクリート内部の水が凍った時の膨張圧に対する抵抗力と、コンクリート表面から異物の侵入を阻止する力が向上するという事です。

さらにコンクリートの流動性を良くする働きもあり、単位水量を減らすことが出来ます。

空気量によって低下した強度が、水が減ったことによりほぼ相殺され、品質の良い耐久性のあるコンクリートが出来るのです。

ただ、注意が必要で勘違いしてはいけないのが、適切な気泡、エントレインドエアによってもたらされる利点であって、エントラップトエアには耐久性の向上も期待できず、強度の低下を招くだけなことをきちんと理解していなければなりません。

ですからエントラップトエアを抜くのは正解で、空気を抜くは不正解なのです。

奥が深い・・・。

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